一般に「痴呆」とよばれる物忘れの激しい症状は、うつ病が原因で引き起こされることがあります。
このうつ病が原因で起こる痴呆は、「仮性痴呆」とよばれています。
仮性痴呆は老人性痴呆と間違えられることが多く、うつ病と老人性痴呆では治療法も異なり、重大な問題に発展しかねません。
老人性痴呆とは、老化に伴った物忘れや記憶障害など、脳自体に病的変化が起こっている症状をいいます。
仮性痴呆と老人性痴呆の見分け方のポイントは、「物忘れの自覚があるかないか」という点にあります。
仮性痴呆の場合は、自分が物忘れが多くなったと自覚しているのに対して、老人性痴呆の場合は、物忘れを自覚していません。
仮性痴呆か老人性痴呆かを早期に区別して治療しないと、症状はますます悪化します。
仮性痴呆、老人性痴呆、いずれにしても、心療内科などの専門医に相談し、適切な治療をすることが非常に重要になってきます。