うつ病において、身体的な症状が前面に出て、精神的な症状があまり感じられないこともあります。
このような場合、うつ病ではなく、体の病気だと考えてしまいがちなので注意を要します。
本来はうつ病なのに、うつ病が身体症状に隠れているケースを「仮面うつ病」といいます。
仮面うつ病におけて体に現れる症状は常に一定したものではなく、苦しい場所があちこちと変わることが多いようです。
また、仮面うつ病のそれぞれの症状は多くの場合、なんとなく重い、なんとなく痛いといった、漠然とした不快感です。
仮面うつ病における身体症状は早期に現れやすく、その陰にうつ病が隠れていることもあるので、体の不調にも注意を払う必要があります。
仮面うつ病の具体的な症状には、次のようなものがあります。
仮面うつ病では、抗うつ薬がよく効きます。
抗うつ薬を服用すれば、数週間でさまざまな仮面うつ病に伴う身体の症状が改善されます。
したがって、仮面うつ病の治療は、抗うつ薬による薬物療法が中心となります。