認知療法とは、外的な事象そのものがある感情を直接引き起こすのではなく、そうした事象をどのように認識(認知)するかによって感情は異なるのだという観点をベースとした心理療法です。
うつ病にかかった人は、一面的・悲観的な捉え方をする「思考の癖」があり、それが物事に対する感じ方に影響を与えてしまうという考えです。
私は、この一面的・悲観的な考え方そのものが、うつ病の症状ともいえる部分があると思うので、うつ状態の疲労困憊した時期に認知療法を実践するべきではなく、ある程度気分的に回復してきてから認知療法に取り組んだほうがよいと思っています。
そうすれば、認知療法は、非常に効果の高い心理療法であると私は思っています。