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心的外傷後ストレス障害(PTSD)

心的外傷後ストレス障害
(PTSD)

たとえば、阪神・淡路大震災のような命に危険が迫るような非常に強い恐怖や、事故や暴行、脅迫などの事件を体験した後、その出来事を繰り返し思い出して恐怖にさいなまれたり、その出来事に類似した場面を避けたり、逆にそのような場面を思い出すことができなくなったり、神経が常に過敏になり、イライラして集中できず、不眠になる等さまざまな症状に悩まされる状態を、「心的外傷後ストレス障害」(PTSD)といいます。

PTSDとは、「Post-Traumatic Stress Disorder」の頭文字をとったものです。

心的外傷後ストレス障害(PTSD)は、原因となる出来事を体験(外傷体験)してから数週間後、多くは3か月以内に発症して「再体験」「回避」「覚醒亢進」という3つの症状がみられます。

「再体験」は、そのときに感じた恐怖の感覚を伴いながら、外傷体験を何度も体験することをいいます。

また、外傷体験を連想させる出来事に遭遇したことをきっかけにして、恐怖の瞬間がまざまざと思い出される「フラッシュ・バック」を体験する場合もあります。

再体験やフラッシュ・バックのたびに、強い苦痛を味わい、感情の麻痺や気分の落ち込み、イライラして怒りっぽくなったりします。

「回避」は、外傷体験を連想させる会話や場所、人物などを退けて、ひきこもりがちになる状態をいいます。

苦痛から逃れるための回避においては、アルコールや薬物の乱用に走る例もみられます。

「覚醒亢進」は、不眠やイライラ感、集中力の低下など、過敏な反応を示すようになる状態をいいます。



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