うつ病周辺の心の病 >
心気症

心気症

心気症は「疾病恐怖」ともよばれ、体には異常がないにもかかわらず、「自分は癌ではないか」などと、6か月以上の長期にわたって不安が継続し、日常生活に支障をきたす状態をいいます。

心気症の人は、自分で自分に病名をつけ、妄想に近いような頑固な身体症状を訴え、また、それに強迫的にこだわり続けます。

たとえば、ちょっと胃の調子が悪いからといって「自分は胃がんではないか」とか、少し頭が痛いだけで「自分は脳梗塞ではないか」とか思い込みます。

また、心気症の人の中には、精密検査を受けたとしても、医者が見落としているのではないかと思い込み、病院を次々と変えて検査を受け続けるケースも多くみられるようです。

ただ、心気症の人自身も、完全に病気だと信じきっているわけではなく、そのような考えをどうしても払いのけることができず苦しみます。

うつ病と心気症の症状が重なると、うつ病の回復が遅れがちになるので注意が必要と考えられています。

ちなみに、心気症と似た用語に「心身症」というものがあります。

「心」という文字が入っているので、心の病気と勘違いしやすいですが、心身症は、心理的な要因がその発生や経過に関わっている「からだの」病気です。

心身症は、1982年2月9日に起きた羽田沖の日航ジャンボ機墜落事故で有名になった病気です。



▲TOP
うつ病の知識TOP